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2012年9月10日月曜日

オランダ総選挙2012年、各政党について軽くおさらい

9月12日水曜日、いよいよ総選挙が近づいてきた。
4月にルッテ氏(Mark Rutte)と PVV ( 自由党 ) ウィルダー氏の話し合いが決裂し、今回の総選挙となった。

総選挙か? オランダ連立政権が分裂

ほんの少し前には社会党のエミールルーマー氏(Emile Roemer)の人気が高まりつつあったけど、彼のキャリアや政策、リーダーシップにどこか物足りない感があって、浮動票が離れてしまったようだ。 

ここにきて急激に力をつけているのが  労働党(PvdA)。党首サムソン人気によるところが大きいか。

たくさん政党があってややこしいオランダ政治、一部を以下に整理してみた。

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▼キリスト教民主同盟またはキリスト教民主アピール
Christen Democratisch Appèl;CDA)
どちらかというと保守的で伝統や家族を大切にする。前首相バルケネンが所属。地方の農村部の高齢者に人気があるといわれる。

▼自由民主国民党(Volkspartij voor Vrijheid en Democratie;VVD)
現首相マークルッテ(Mark Rutte )が率いる党。経済や法人を重視する結果、社会的弱者(高齢者、難病患者、母子家庭など)を切り捨てる傾向にある。
ルッテ氏は政治活動に人生をささげるため、恋愛している暇はなく、彼女歴なし。
TVのプレゼンターJort Kelder氏とは学校時代からの友人だったとか。彼との写真がゴシップ記事にされちゃって。


▼労働党(Partij van de Arbeid、PvdA)
労働党
Partij van de Arbeid、PvdA)
サムソン(Diederik Samsom ) 
リベラルな中道左派。
アムステルダムの市長だったヨブコーヘン氏のあとを引き継ぎ、若い新リーダー、サムソン(Diederik Samsom )が今年登場した。グリーンピースで働いていたことがあり、大学時代の専攻は核物理学。闘志なのだ。

ヨブコーヘン氏は次期首相の呼び声も高かったカリスマ政治家だったが、あまりに紳士的でソフトな人柄のため近年の口汚く罵りあうような激しい政策論争に対抗できず、リーダーとしては物足りなく思われ引退に追い込まれた。
社会党の
エミール.ルーマー氏
(Emile Roemer)
 
貧しい人や労働者たちに人気がある党。
福祉援助の充実をかかげているが、少し前までオランダの福祉制度は弱者に優しすぎて、垂れ流しの感もあったため、援助される側の自律をうながさず財政負担だけが増えると反発する人も多い。

党首 ルーマー氏(Roemer)は学校の先生から政治家になった人で、いつもニコニコおっとりした感じの人。少し、ブッダに似ている。

▼自由党( Party van de Vrijheid ;PVV)
イスラム嫌いの極右といわれるヒートウィルダーズの党。移民排斥、ユーロ貨幣からの脱退、王室批判、EU批判などで知られる。またウィルダーはイスラエルびいきといわれ、財産家のユダヤ系たちがバックについているといううわさも。

2012.9.10(月曜)オランダ時間夕刻の獲得議席の予想は以下のようになっている。
PvdA(労働党)がVVD(自由民主国民党)と並んだが、まだどうなるかは未知数。財産家はVVDを根強く支持。一方で、VVDのやり方にウンザリしている人も多く、揺り返しがくるか。

PvdAのサムソンをみていると、オバマ大統領を思い起こさせる。アメリカの選挙キャンペーンのやり方を意識しているだろうと、以前TVのコメンテーターもいっていた。

選挙予想
http://www.volkskrant.nl/ より
2012.9.10 オランダ時間


その他D66、グリーンリンクス(環境・持続可能)、オランダならではのユニークな動物愛護党などがある。

注)
人物名や党名は日本語訳が確定されておらず、表記ゆれあり。

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