語学学校ですと言われ通いだしたオランダ語学校。 ところが そこは 移民同化政策で荒れる欧州オランダの移民学校。クラスは紛争や天災から逃れてきた難民、世界各国のイスラム教徒、東欧の労働者、博士過程をおえた研究者たちが入り混じり、肝心の語学は教えてもらえず、てんやわんや。とほほの体験談とかき集めた情報が役立つことを祈って・・。リンクは、どの投稿からでもご自由にどうぞ。
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2008年5月20日火曜日
楽しく読んでいるうちにオランダ通になれる本
この本は昨年、アムステルダムで手に取ったもの。
異国で暮らしていると「なんだかなぁ~」なことも多々出くわしますが、相手に疑問や意見をぶつけても、どうしてもマイノリティなため一蹴されるか一笑されるかで終りがち・・・
この本には、ここで暮らす「オランダをちょっとおかしいと思う」 外国人の声が満載。
「いやーそう思っていたのは私だけじゃなかったのねー、ロシア人やアフリカ人ですらそう思っていたのねー・・・」と溜飲をさげながら読めてしまいます。
例えばこんな内容が・・・
<調査によると、オランダの運転は欧州で2番目に乱暴(一番は英国、フランスでもイタリアでもないんですね!)車間距離をとらないことでも有名で「国民の気晴らし」かと思うほど。イタリア人もびっくり運転なんです>
一方で国際情勢の記載も・・
<オランダの亡命希望者の受け入れはドイツについで2番目に多い>
作者の視点はニュートラルで、偏っていないため大変好感がもてます。
色んな見方を引用しながら、社会的、文化的、歴史的背景を説明してくれて 「なるほどねー」です。
初版は1997年だったようですが、人気のため版に版を重ねたそうで、私が手に取ったものは、14版目の再編版(2004年10月)。ちゃんと内容が時代に即してアップデートされています。
著者のJacob Vossesteinは、The Royal Tropical Institute(KIT)王立熱帯研究所のスタッフで異文化研究の一人者。企業や大学で出前講義を行っているみたいです。
http://www.jacobvossestein.nl/
お堅い比較文化論じゃなくて、楽しく読んでいるうちにオランダ通になれる本。「買い」ですよ!
Dealing with the Dutch