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2012年8月20日月曜日

5年通い続けてもまだ合格せず

クラスメイトにコロンビアから来た男性がいる。博士課程を終えて研究者としてオランダで働く科学者の卵。

彼とは前の学校のときからの顔見知り。私がゼロの状態で学校に入学したとき、彼はすでに中級レベルのクラスにいた。私から見ると、かなり流暢にしゃべっているし、聞き取りも大丈夫だし、かなり上級者レベルの雲の上の人。

その彼が、春先テストを受けると言っていたので てっきりB2を受けるのだと思っていたら、B1。先生もB2で大丈夫だからと強く勧めていたんだけど「全然自信がないから嫌だ」(さすがに彼は、全科目、合格。秋にB2を受ける予定)

私は、日本に帰国していたり、学校を変わるときに待機期間があったりしたので、数年にわたって、オランダ語学習を中断していたんだけど、コロンビア人の彼は、べったりオランダにいて、通算5年ほど学校に通っている勘定になる。仕事がフルタイムでかなり忙しいという大きなハンデはあるにしても・・・。

その彼と前の学校(レベルが違ったので先生は違う)のことをたまに話す。
「やっぱり、あれはなかったわ」
出だしでつまづいたから、こんなに時間がかかってしまったと、彼も感じている。

私と同じく、先生たちが誰も訂正してくれないので間違ったまま覚えこんでしまったり、文法授業がなかったために、独習せざるをえずで勘違いの連続、コンプレックスだけが大きくなってしまって・・・・

なんのための学校だったんだろう、行かないほうがマシだったね、時間とエネルギーを無駄にしてしまったと 意見は一致。

語学は、いったん間違って刷り込まれてしまうと訂正するのが大変なのだ。滑り出しが本当に肝心。

マデイラ島の海岸線

合格者は限りなくゼロの学校

不愉快な先生はいたが、少なくとも今の学校はほとんどの人が目標レベルに達して、続々合格者を輩出している。数え切れないほどの人が、証書を持って報告にきていた。私も初めて受けたB1(作文と読解)で一発合格できたのは、学校での試験対策のおかげだったと思う。

でも、前の学校で、誰かが試験に受かったという話は聞いたことがない。NT2どころか、A2レベルの市民化テストでさえ・・・

10年以上、期間をおいて、何度も何度も通いなおしている人もたくさんいたようだ。当時は補助金、垂れ流しだったから、ダラダラ通わせるようなカリキュラムを組んでいたんだろう。悪質な歯医者と一緒だ。なかには20年も学校に通い続けているアフリカ人もいたらしい。無能なアフリカ人とオランダ人が言っていたが、事情がのみこめた今の私は、アフリカ人に非があったというより、オランダ人の教え方が悪い、と思う。

センスのいいコロンビア人の彼に「ものすごーく上級者に見えるんですけど」と言うと「とんでもないよ!!英語もスペイン語もオランダ語もドイツ語も(弟がスイスにいるので)全部、チャンポンになってきて、頭がこんがらがって、何がなんだかわからないよ。母国語のスペイン語はでてこないし、オランダ語ができればできるようになるほど英語がヘンテコになるし、仕事に支障をきたすほどだ・・・ 」

「私もよー・・・」

「日本語が母国語だったら、僕より大変だろうね。お互いがんばろうね」

「うん」

こんな会話ができるのは学校のメリット。同志がいるのは心強い。
ちなみに彼は日本に研究旅行できたことがあって、日本の大ファンになった人。元々素敵なイメージをもっていたけど、それ以上だった。食べ物はおいしいし、サービスはいいし、街はきれいだし、何より人が親切とは彼のご意見。

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