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2009年7月16日木曜日

移民教育はある意味、人権無視だと思う

ゴマアザラシの顔みていると和みますわ~
お昼寝~ うとうと~ うっふふ~ (エコマーレにて)
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オランダ語学校、やっと夏休みにはいりました。正直、ほっとしています。RSI(マウス症候群)がこんなに長引いてしまっているのは、ストレスによるところも大きいように思います。ちょっと周りを見渡わたしただけでも、先生たちを含めて、体調不良で倒れそうになっている人のなんと多いことか・・・・

ポルトガル人の女の子は帰国して、入院してしまいました。イラク女性は、授業中、真っ青になってダッシュでトイレに吐きに行ってました。今も月1回、血液検査を受けています。エジプト女性は片耳が聞こえなくなってしまって、病院で検査中。

私の先生は妊娠中ということもありますが、5月ごろ2週間ほど体調不良で学校にこれませんでした。もう一人の先生も10日ほどダウン。本人いわく”ストレス”だそうです。ソマリア女性はアレルギーがひどくて、目があかず、鼻をズルズルしながら、ずっと、ティッシュで顔をおさえています。このほかにも、なんだかんだで、20人強の生徒が、ほぼ全員、歯痛、頭痛、腰痛、風邪、発熱などの問題をかかえています。

この私は、RSIが6ヶ月たってもおさまらず、夜も痛みで何度も目が覚めてしまい、疲労感がかなり強いです。一度、授業中 二日酔いのときのように まわりがグルグルしだして、意識が遠のくような感覚におそわれました。深呼吸しようとしたものの、のどが詰まって息がうまくできなくて、ほとんどパニック。WCへダッシュです。冷や汗びっしょりでした。

そして昨日、電話でおしゃべりしたイラン人男性。彼の場合、オランダに来たばっかりのころ、ウツ状態がひどく、体もあちこち故障だらけで、自分はどうなってしまったのだろうと2年間ほど苦しんだそうです。この彼、去年、一緒に授業を受けていた クラスメイト です。 いまは軌道にのり、ルンルン~だそうで よかったよかった。

別の日本女性は、1年間半ほど、どんな治療も効かない原因不明の蕁麻疹に悩まされたそうな。いまから思えばオランダ語学校だったと思いますとの弁・・・

なんで皆そろって体こわしてまで、わけのわからない学校に放り込まれなければならないのでしょうか。そもそも市役所の担当者から「あなたの場合は移民教育が必要ない(オランダの大学院のディプロマを取得しているため)ので、語学に専念してください」といわれ、オランダ語を学ぶつもりでスタートしただけに、納得できません。

「移民教育」というコンセプトは確かに素晴らしいと思うのです。でも、はっきりいって現場の混乱は大変なものがあります。「機能していない」と常々疑問を感じる代物です。

「ここに至るまでの経過」
「そもそもなんで強制で移民教育を受けなければならないのか」
「授業はどんな風に進められるのか」
「学ぶ内容とはどんなものか(決して語学ではありません)
「どんな人たちが受講しているのか」
「ゴールはどこにあるのか」
「試験の種類はどんなものがあるのか」
「テストにパスしてどんなメリットがあるのか」

・・・ここにきて、みえてきたこと山のようにあるので、RSIがもうちとおさまったら、 まとめて書かせてもらいます。

2009年7月1日水曜日

移民問題でヒステリーになっている国家

このところ移民問題にゆれまくるオランダです。主なターゲットは、イスラム教徒であるモロッコやトルコ系ながらも、外国人(非オランダ人)というくくりで報道されることも多く、どんどん外国人嫌悪のようなムードがひろまってきています。

3K労働者も、その呼び寄せ家族も、難民も、国際結婚組みも、ビジネス組や研究者(駐在員のような一時滞在者は含みません)も、外国人は、み~んなひとまとめで「移民」です。

で、その移民たちは、オランダ人になることを求められます。いわゆる同化政策です(はっきりいって無理だし、なりたくもない!!)。

以前に書いたことがあるオランダ語学校は、いまだにグチャグチャ混乱のきわみです。これは「語学学校」ではなくて「移民学校」だったというのが、そもそもの大きな勘違いでした。オランダにありがちなのが、担当者のもっている情報がばらばらで間違いも多く、それに振り回されて多くの人がヨレヨレになり、気力つきはてて、落ちこぼれ続出というパターンです。

「一体どうなっとるの!」「何が最優先事項!?」と悶々とする日々のなか、みつけたのが以下の本です。

NRC Handelsblad という全国紙のジャーナリストたちによってかかれたもので、ここ数年のオランダをとりまく厳しい社会状況に、鋭くつっこんでいます。英語ながらも、どの章も簡潔で読みやすいです。私としては、読みながら「なるほど」「いえてる」「へ~そうだったのか!?」 の連続でした。

以下の書評にも immigrants aren’t welcome とあるように、そう、移民はもうこの国では「お荷物」なのです。これはオランダに限らず、他のEU諸国(ドイツ、フランス、イギリス、イタリア)なんかでも、社会をゆるがす大問題です。そのなかでもオランダは実験場のような役目をになっていると識者たちはいいます。

「大らかな国・寛容の国」とオランダは評されます。でも一歩つっこんで「受容」は別物だということに気づき始めた人がでてきています。 tolerance ≠ acceptance !


The Netherlands 2006: The mood after the hysteria (英語です!)


(The Netherlands / 2006 / druk Herziene druk)
The Netherlands was once a peaceful country, but everything seem to have changed over the last few years. A rising political star, Pim Fortuyn, was murdered, The Polder Model doesn’t seems to work anymore, coffee shops don’t sell coffee anymore and immigrants aren’t welcome either. What has happened?


上記、South African Centre for the Netherlands and Flanders. のサイトから引用。
オランダ在住の方は、近くの図書館でさがしてみてください。本を注文したい方は、以下のサイトから検索を!

オンライン本屋の在庫状況(beslist.nl)

おお、ちょうどタイムリーにこんな記事がでていました。ご参考。


オランダに住む三分の一のイスラム教徒が海外への移住を望む

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